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2月18日・四旬節第一主日

創世記9.8-15・詩編25.4+5a、8+9、10+14・1ペトロ3.18-22・マルコ1.12-15

 

今年の四旬節のためにすべての信徒のみなさんに励ましの言葉をお送りします。私たち皆が、四旬節の呼びかけに対して心を大きく開くことができますように。私たちが、四旬節の40日間の黙想にじっくりと集中できますように。私たちの心を新たにし、悔い改め、ご復活祭のお祝いの準備をするという四旬節の本質を深く理解できるよう、聖霊のお導きの力にすべてをお任せしましょう。

 

  灰の水曜日の典礼のメッセージは、いつも、人類の創生からの謙虚さについて忠実に思い出させてくれます。私たちは、この世に生き、いのちの躍動を大切にしながら、この世への執着ではなく、日々、聖霊のうちにある私たちのいのちのためにはならない全てのものとの関わりを持たないようにしています。ですから、私たちは皆、祈るための時間をもっと持つように、もっと祈るように、絶え間なく祈るようにと勧められているのです。私たちに約束されたキリスト者としての生き方や、神さまの永遠のいつくしみと愛への信頼が真に新たなものとされる事、そして、貧しい人々や疎外されている人々、孤独にある人々、そして、特に神さまのみことばに飢え渇いている人々、あらゆる面で貧しい人々へのいつくしみと分かち合いと心配りという行いが、私たちの祈りの実りです。

 

  しかしながら、私たちが行おうとしているいつくしみの行いは、静かに行われるべきであるということを、私たちは知っています。私たちは、他の人々にも同じ事を行うようにと招いていますが、少なくとも物質的に私たちよりも困窮していると思われる兄弟姉妹たちに対して、傲慢になるためのものではありません。四旬節の招きは、実際に、神さまの目を通して私たちが何であるのか、誰であるのかを、私たち皆が理解するための良い機会です。また、四旬節は、真のキリスト者としての生き方についてもっと深く学び、最終的には、残された神の民と共に「貧しく」生きる事を決断するのに良い機会でもあります。

 

  私たちが、もし真のキリスト者としての生き方をしていないのであれば、私たちがご復活の価値と喜びを受け続ける事ができるように、早々に神さまとの和解をするようにと招かれます。この神さまとの和解は、神さまと人間との間で起こりうる最も素晴らしい神さまとの繋がりです。このように、私たちは、四旬節がご復活のお祝いの準備をすることを目的としている事も理解しています。特に、この四旬節の間に、私たちの心が祈りといつくしみの行いによって深く満たされている事に気付くとき、共同体での復活徹夜祭の洗礼の約束の更新に、心から参加する事ができるのです。

 

  最後に、少なくとも1つか2つのキーワード、つまり献身と忠実さによって、四旬節の黙想を行うことができます。献身は洗礼の秘跡の時に与えられ、忠実さは、いつもこの世界にある差し迫った多くの危険な事柄への誘惑(時には、この誘惑に負けてしまう)のすぐそばにあります。けれども、私たちは、神さまの愛を信じ、イエス様の十字架に至るまでの重要な犠牲に信頼を置いています。神さまの力は他のどんな誘惑よりも強く、特に、私たちが神さまとの一致を望む時はいつでも、たとえ諦めてしまっているように見えても、いつも希望があるのです。

 

 

  四旬節の実り多き振り返りと黙想の時を持つ事ができますように。